こんにちは。がじゅまる丸です。
2021年4月26日に厚生労働省からプレスリリースされた「ひとり親自立促進パッケージ」について、「どんな制度?」「対象は?」というところを簡単に解説していきます。
様々な支援制度が存在しているものの、「知らなければ損」という残酷な世界なので、この機会に「こんな制度があるのね」と知って頂けると嬉しいです。
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「ひとり親自立促進パッケージ」とは?
「ひとり親自立促進パッケージ」について、以下は2021年4月26日付の厚生労働省のプレスリリースからの引用です。
就労を通じた自立に向けて意欲的に取り組んでいるひとり親の方々に対して、資格取得のために養成機関で修業する際の生活費支援を行う「高等職業訓練促進給付金」の給付対象を拡大し、住居の借り上げに必要な資金の償還免除付きの無利子貸付制度を創設するものです。
厚生労働省ホームページより引用
つまり、
「資格取得・就職に取り組むひとり親に対して、生活費の補助と、家賃の一部の無利子貸付を行いますよ。」
というありがたい制度です。

生活費と家賃を補助するから、思いっきり勉強して就職しましょうね!
という制度です!
どんな資格が対象になるかは各市区町村によりますが、看護師や介護福祉士、保育士、助産師等に加え、今回の「ひとり親自立促進パッケージ」で、WebクリエイターやCADなどのデジタル分野、技術・農業関係も追加されています。
詳細は後述します。
コロナ禍においてさらに生活が苦しくなっているひとり親に、もともとある「高等職業訓練促進給付金」をより使いやすく、さらに家賃の無利子貸付を行って生活の補助をしよう、という考えです。
ポイントはふたつです。
ひとり親自立促進パッケージのポイント
- 「高等職業訓練促進給付金」の給付対象拡大
- 家賃の一部を無利子貸付(無事に就職できて1年間継続できれば返金不要)
最大で月18万円の補助が出る制度です。
ひとつずつしっかり見ていきましょう。
「高等職業訓練促進給付金」の給付対象拡大

「ひとり親自立促進パッケージ」の第一の矢
「生活費の補助」!
「高等職業訓練促進給付金」とは?
「高等職業訓練促進給付金」について、厚生労働省のホームページから内容を確認してみます。
母子家庭の母又は父子家庭の父が看護師や介護福祉士等の資格取得のため、1年以上養成機関で修業する場合に、修業期間中の生活の負担軽減のために、高等職業訓練促進給付金が支給されるとともに、入学時の負担軽減のため、高等職業訓練修了支援給付金が支給されます。
厚生労働省ホームページより引用
つまり、
「シングルマザーもしくはシングルファザーで資格を取得するために学校等に通う場合、生活費を支援しますよ」
という制度です。
なお、今回の「ひとり親自立促進パッケージ」により、上記の「1年以上」は「6ヶ月以上」に受給条件が緩和されています。
「高等職業訓練促進給付金」の対象は?
「高等職業訓練促進給付金」の対象は以下です。
「高等職業訓練促進給付金」の対象
- シングルマザーもしくはシングルファザーであること
- 20歳未満の子を扶養していること
- さらに以下の条件を満たすこと
- 児童扶養手当を受給しているか、同等の所得水準にあること
- 資格の取得を取るのに6ヶ月以上(※)かかるカリキュラムを受講し、取得の見込みのあること
- 仕事・育児で忙しく、資格の勉強を両立させるのが難しいこと
(※「ひとり親自立促進パッケージ」により「1年以上」だったものが緩和された)
自分で判断が難しければ市区町村に相談してみましょう。
「高等職業訓練促進給付金」の支給額、支給期間は?
「高等職業訓練促進給付金」の支給額は以下の通りです。
「高等職業訓練促進給付金」の支給額
- 住民税非課税世帯・・・月額100,000円
- 住民税課税世帯・・・月額75,000円
さらに資格取得のための在学中、最後の1年間は月額+40,000円の支給

「住民税非課税世帯」とは家族で誰も住民税を支払っている人がいない、ということです。
続いて「高等職業訓練促進給付金」の支給期間は以下の通りです。
「高等職業訓練促進給付金」の支給期間
・就業期間の全期間(上限4年間)

例えば・・・2年の短大であれば2年間、4年の大学であれば4年間です。
さらに、大学等の養成機関を修了した後に、
「修了おめでとう!入学の時はお金かかったよね、補助します!」
ということで、以下を「高等職業訓練修了支援給付金」として受給できます。
- 住民税非課税世帯・・・50,000円
- 住民税課税世帯・・・25,000円
どんな資格・講座が該当するの?
対象となる資格・講座は各市区町村によって別途定められているので、各市区町村のホームページで確認可能です。
これまでは看護師や介護福祉士、保育士、助産師等が対象でしたが、今回の「ひとり親自立促進パッケージ」で、WebクリエイターやCADなどのデジタル分野、技術・農業関係も追加で対象となりました。
一例を挙げるとこんな感じです。魅力的な資格がたくさんあります。
一般教育訓練
- webクリエイター能力認定試験
- Microsoft Office Specialist 2010, 2013, 2016
- CAD利用技術者検定 など
特定一般教育訓練
- 大型もしくは中型自動車第一種、第二種免許
- 普通自動車第二種免許
- 玉掛け・フォークリフト運転
- 税理士・行政書士
- ファイナンシャルプランニング技能検定
- 介護職員初任者研修
- 自動車整備士、電気主任技術者試験 など
専門実践教育訓練
- 第4次産業革命スキル習得講座
- キャリアコンサルタント
- 看護師、助産師、保健師、美容師、保育士
- 調理師
- 測量士補 など
なお、「ひとり親自立促進パッケージ」で追加された資格類は令和3年度のみの適用であり、今後の動向に注視しましょう。
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家賃の一部貸し付け

「ひとり親自立促進パッケージ」の第二の矢
「家賃の一部を無利子貸付」!
続いて「家賃の一部を無利子貸付」について説明します。「ひとり親家庭住宅支援資金貸付」という制度になります。
「ひとり親家庭住宅支援資金貸付」の対象は?
「ひとり親家庭住宅支援資金貸付」の対象は、以下となります。
児童扶養手当受給者(同等の水準の者を含む)であって、母子・父子自立支援プログラムの策定を受け、自立に向けて意欲的に取り組んでいる者
厚生労働省ホームページより引用
児童扶養手当を受給している方、もしくは同等の所得水準なので、「高等職業訓練促進給付金」と同じですね。
「ひとり親家庭住宅支援資金貸付」の支給額は?
「ひとり親家庭住宅支援資金貸付」の支給額は、以下となります。
「ひとり親家庭住宅支援資金貸付」の支給額
・1年間、居住している家賃の実費(上限4万円)

こちらは1年間なので、「高等職業訓練促進給付金」とは異なる点に注意です。
償還免除について
償還とは『返却する』ということです。
つまり、償還免除は「返さなくていいよ」ということです。
償還免除となる条件は以下のいずれかとなります。
償還免除となる条件
- 狙った資格を取得し、その資格に基づいた就職をして1年間勤続すること
- 死亡または障害により償還できなくなった場合

資格を取得して1年間頑張れば、48万円もらえる、ということになります!
「ひとり親自立促進パッケージ」のまとめ
以上をまとめます。
「ひとり親自立促進パッケージ」とは、「コロナ禍で生活が苦しいひとり親が、資格を取得して就職できるように、生活費の補助と、家賃の一部の無利子貸付を行いますよ。」という制度です。
受給の対象者は以下です。
- シングルマザーもしくはシングルファザーであること
- 20歳未満の子を扶養していること
- さらに以下の条件を満たすこと
- 児童扶養手当を受給しているか、同等の所得水準にあること
- 資格の取得を取るのに6ヶ月以上かかるカリキュラムを受講し、取得の見込みのあること
- 仕事・育児で忙しく、資格の勉強を両立させるのが難しいこと
次に支給額です。
「高等職業訓練促進給付金」(上限4年間)
- 住民税非課税世帯・・・月額100,000円
- 住民税課税世帯・・・月額75,000円
さらに・・・
- 資格取得のための在学中、最後の1年間は月額+40,000円
- 養成機関終了後、50,000円(住民税非課税世帯)もしくは25,000円(住民税課税世帯)
「ひとり親家庭住宅支援資金貸付」(1年間)
居住している家賃の実費(上限4万円)
※家賃の貸し付けは就職後1年間頑張れば返金不要
どんな資格や講座が対象となるかは、市区町村によって異なりますので、自分が対象となるのかは各市区町村に相談してみましょう。
以上がまとめとなります。
「知らないと損」という制度が数多くあります。きちんと調べて損をしないように生活しましょう。
それでは、本記事がみなさんのお役に立てると嬉しいです。

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